インフラファンド 全7銘柄比較・一覧【利回り平均6%】【第5回】

はじめに

・インフラファンドのメリットやデメリット、各ファンドを紹介してきました。

・今回はまとめを兼ねて各ファンドの比較をしました。

 ただ単純に比較すると煩雑になってしまいますので、

① 各投資(利回り・決算・財務含)データを比較

② 再生可能エネルギーとしてのデータ比較

と大別してわかり易く紹介します!

特にこれから実際に投資をしてみようという方の参考になればと思います。

インフラファンドのメリットやデメリットや各ファンドはわかってきたけど

銘柄毎の違いはなんねん!ってのがあったのよねー。

こんな違いがあるよ!っていうのをまとめます。

ただし!投資は自己責任ですからね!

各投資(利回り・決算・財務)データ 比較!

分配金+利回り(直近四期平均)

上場順に一覧にしています。利回りは決算月の投資口価格を参考にした概算値です。

上場日銘柄コード銘柄名分配金(円)利回り(%)決算回数(年)
16/06/029281タカラレーベン・インフラ投資法人3,6206.22
16/12/019282いちごグリーンインフラ投資法人3,9536.21
17/03/299283日本再生可能エネルギーインフラ投資法人3,2186.22
17/10/309284カナディアンソーラーインフラ投資法人3,7006.02
18/09/279285東京インフラ・エネルギー投資法人3,0756.12
19/02/139286エネクス・インフラ投資法人5,9456.31
20/02/209287ジャパン・インフラファンド投資法人2,9635.92

各ファンドの規模・上場日や方向性に違いはあるものの、

利回りに関してはどのファンドも安定して6%前後を推移している結果となっています。

利益超過分配金について

この分配金には 利益超過分配金も含まれています。(下記記事に詳細に紹介しています。)

簡単に説明すると利益超過分配金というのは,

減価償却費の一部を分配金に回している金額分のことを言います。

単純に当期中の利益分から回している分ではないため、

いずれ原価償却が終了すると、この利益超過分配金も終了となります。

設備投資のタイミングなどによって、利益超過分配金の割合は違いがあるものの、

各IRの資料より比較すると凡そ高いグループと、低いグループに分別されています。

割合が高いファンド

・いちごグリーンインフラ投資法人

・日本再生可能エネルギーインフラ投資法人

・東京インフラ・エネルギー投資法人

・エネクス・インフラ投資法人

割合が低いファンド

・タカラレーベン・インフラ投資法人

・カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人

・ジャパン・インフラファンド投資法人

利益超過分配金の割合が高い・低い事による良し悪しはそれぞれにありますが、

投資主に還元するか、再度設備投資に回すか、

内部留保金に回すかなどは各ファンドの特性によります。

決算・投資・財務指標情報

決算・財務データ

直近2期分のデータを一覧にしています。(単位:百万円)

  決算売上高営業利益経営利益総資産純資産
タカラレーベン・インフラ2020/11通期2,19872065343,32419,961
2021/05通期2,67790675650,28322,880
いちごグリーンインフラ2020/12第2期527995910,3064,207
2021/06通期1,07425717910,2714,326
日本再生可能エネルギーインフラ2020/07通期1,62041632034,99914,293
2021/01通期1,62238428534,09114,075
カナディアン・ソーラー・インフラ2020/12通期2,41385871749,05221,592
2021/06通期3,4251,4591,07384,29940,391
東京インフラ・エネルギー2020/12通期64419813322,4309,777
2021/06通期89330924721,2419,703
エネクス・インフラ2020/11通期1,57031622119,1408,090
2021/05第2期2,32267743168,38529,647
ジャパン・インフラファンド2020/11通期60121818311,5256,828
2021/05通期89022519023,05612,098

カナディアンソーラーやエネクス、ジャパンインフラですが、

半年で大きく総資産・純資産が増えているけどなんで??

これはこの半年間に大きな設備投資をしていることを意味しています。

特にエネクスやジャパンインフラについては上場後、

まだ日が浅い為今後も増えていく傾向にあります。

投資情報

直近2期分のデータを一覧にしています。(ROEなどはエネクス除き直近のみのデータとなっています。

  決算期売上高経営利益率売上高営業利益率EPSROEPERPBR発行株数
タカラレーベン・インフラ投資法人2020/11通期30.836.53,368
2021/05通期28.233.83,4283.517.91.18220
いちごグリーンインフラ投資法人2020/12第2期11.211.8574
2021/06通期16.723.91,726438.471.58102
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人2020/07通期19.825.72,040
2021/01通期17.623.71,804229.911.21157
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人2020/12通期29.735.63,099
2021/06通期31.442.63,2343.519.531.21386
東京インフラ・エネルギー投資法人2020/12通期20.730.71,460
2021/06通期27.734.62,2222.522.861.16111
エネクス・インフラ投資法人2020/11通期14.120.12,3922.741.371.17349
2021/05第2期18.629.21,237
ジャパン・インフラファンド投資法人2020/11通期30.436.32,490
2021/05通期21.325.31,517232.661.1134

いちごグリーンの収益率の低さと、

カナディアンソーラーの収益率の高さが目立ちますね。

タカラレーベンのEPSとPERが平均して高いのもわかりますね。

投資口価格(株価)とインフラファンド指数 推移

TradingViewから各ファンドの上場来の月足チャートを載せています。

①タカラレーベンインフラ投資法人

②いちごグリーンインフラ投資法人

③日本再生可能エネルギーインフラ投資法人

④カナディアン・ソーラーインフラ投資法人

⑤東京インフラ・エネルギー投資法人

⑥エネクス・インフラ投資法人

⑦ジャパン・インフラファンド投資法人

東証インフラファンド指数について

2020年3月末から東京証券取引所よりインフラファンドの指数が設定されました。

インフラファンド全体(現時点では上場している7銘柄)の価値(時価総額)を表しています。

上場後から現在までの推移を載せています。

株価指数リアルタイムグラフ – 東証インフラファンド指数

現在までの1年半で10%強上昇しています。

将来的にはほかの経済指数同様に、連動するETFが設定される可能性もあります。

20年3月頃に各ファンドコロナ禍の影響があり著しく下落していますが、

その後1~2ヵ月ほどで大きく反発しています。

日経平均などに比べ影響は限定的でした。

また構造上、分配後直後に価格は一旦下がりますが、

その後また上がっていくというサイクルを繰り返します。

格付けと株主情報

格付けの情報と親会社の情報をファンドごとに一覧にしています。

格付け会社はファンドごとの取得格付けに合わせて2社分を記載しています。

株主には株式の所有割合も記載しています。

 株式会社日本格付研究所(JCR)株式会社格付投資情報センター(R&I)株主
タカラレーベン・インフラA㈱タカラレーベン100
いちごグリーンインフラいちご㈱100
日本再生可能エネルギーインフラA-リニューアブルジャパン㈱66.6東急不動産㈱33.4
カナディアンソーラーインフラAA-カナディアンソーラープロジェクト100
東京インフラ・エネルギーA-東京インフラホールディングス㈱94.4あいおいニッセイ同和損害保険4.3NECネッツエスアイ㈱1.3
エネクス・インフラA伊藤忠エネクス株式会社50.1三井住友信託銀行㈱22.5マーキュリアホールディング22.5
ジャパン・インフラファンドA丸紅株式会社90㈱みずほ銀行5みずほ信託銀行㈱5

いちごグリーンは格付けを取得している情報がなかったんですよね?

親会社にはなんか聞いたことある会社が多いです!

いちごグリーンについては取得情報がありませんでした。

親会社は大別すると、

・不動産系

・総合商社系

・再エネ特化or投資系 と分けられそうです。

大手商社である伊藤忠や丸紅が近年加わってきているのが現状です。

再生エネルギー(太陽光発電)関連データ比較!

インフラファンドは再エネ設備を保有・賃貸する、投資法人や投資信託に投資して、

運用益などが投資者に分配・配当される仕組みとなっています。

ただし全てのファンドが太陽光発電を主としており、風力・バイオマス・水力などは扱っていません。

太陽光発電関連の知識を得ることがインフラファンドを扱う上で重要となります。

ここではその太陽光発電の各ファンドの情報をまとめています。

太陽光設備の保有地域ポートフォリオ

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ここで説明する「ポートフォリオ」はファンドの保有している、

太陽光設備の運用地域を表しています。

インフラファンドのリスクの中で、

①自然災害や天変地異(地震・台風・豪雨災害)の設備破損・破壊

②電力会社による出力制御

がありますがこの保有地域の分散をすることにより、

リスクヘッジをしているとも言えます。

地域毎の設備の割合をグラフ・表にしました。

①タカラレーベンインフラ投資法人

②いちごグリーンインフラ投資法人

③日本再生可能エネルギーインフラ投資法人

④カナディアン・ソーラーインフラ投資法人

⑤東京インフラ・エネルギー投資法人

⑥エネクス・インフラ投資法人

⑦ジャパン・インフラファンド投資法人

※補足 46都府県を仮に下記に振り分けグラフ化しています。

東北⇒青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島

関東⇒東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬

北陸⇒新潟、富山、石川、福井

中部⇒(山梨、長野、岐阜、愛知、静岡、三重)

関西⇒大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山

中国四国⇒(鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知)

九州沖縄⇒(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

ぱっと見た感じ、意外と各地にちらばっていないんですね。

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タカラレーベン・カナディアンソーラー・エネクス・ジャパンインフラは、

特定の地域に固まっているのがわかりますね。

エネクスや・ジャパンインフラは上場日が浅く、

設備数自体がそこまで多くないのも影響しています。

逆にもっとも各地域に分散しているのは、日本再生可能エネルギーです。

分散することを意識して設備投資の計画をしています。

まあ管理する側は一か所にまとまってくれてた方が楽でしょうけどね~。

そういえば出力制御を設定している電力会社は確か「九州電力」ですよね?

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そうです!

※出力制御の詳細については過去記事参考ください。

なので九州にウェイトの多いカナディアンソーラーについては、

パネル出力の年数%ですが出力制御により買取されない事態が発生しています。

現在は九州のみですが今後他の電力会社で発生しないとは限りません。

太陽光設備の総出力+設備数について

各ファンドがどのくらいのパネル出力と設備数を保有しているか一覧にしてみました。(単位:MW)

また、1物件あたりのパネル出力平均を算出しています。

独自で分散程度を比較するための指標としています。数値が低いほど分散がされている事になります。

 パネル出力物件数物件数当たり出力
タカラレーベン・インフラ投資法人131383.4
いちごグリーンインフラ投資法人29.4151.9
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人109551.9
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人184257.3
東京インフラ・エネルギー投資法人45.9114.1
エネクス・インフラ投資法人139.8817.4
ジャパン・インフラファンド投資法人57.3252.2
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エネクスとカナディアンソーラーはあまり分散されていないことがわかります。

どちらのファンドも特定の発電所が大きな出力を保有しており、

その影響が強く出ていることがわかります。

LTV(有利子負債比率)と借入金固定金利率について

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LTVは総資産に対する、借金の割合を表しています。

LTV(有利子負債比率)と借入金固定金利率について

・インフラファンドでは借入金と、投資家からの投資額の両方で運営しています。

 借入利率より高い利益率で運営を続け成長しています。

LTVが低過ぎる⇒事業の拡大につながらず利益の低下へ。

LTVが高すぎる⇒金利上昇時の返済額が大きくなったり不測の事態の際に対処しきれません。

・LTVが高いと金利上昇時に返済額の割合が増えてしまいますが、

 借り入れがそもそも変動金利ではなく、固定金利であればリスクを軽減する事も可能です。

 ⇒借入は変動金利より固定金利の方が先読みが可能!

各ファンドのLTVと固定金利率を一覧にしてみました。

 LTV固定金利率
タカラレーベン・インフラ投資法人5450.4
いちごグリーンインフラ投資法人57.2100
日本再生可能エネルギーインフラ投資法人55.410
カナディアン・ソーラー・インフラ投資法人52.978.4
東京インフラ・エネルギー投資法人52.440
エネクス・インフラ投資法人54.150
ジャパン・インフラファンド投資法人43.5100
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ジャパン・インフラファンドについては、

LTVも低く固定金利率も100%となっています。

借り入れ金額も少なく、

金利上昇時の影響も少ないファンドということがわかります。

その他太陽光発電についての豆知識

・借入金返済後の利益上昇について

各ファンドは設備立ち上げ時などに銀行に多額の借入をしています。

その金額や期間はファンド毎に異なり、

また設備の新規購入などのタイミングで借入金が増えます。

ただし、返済が終わったファンドについては利益分が増えるため、

分配金も増える可能性があります。

・原価償却終了後の分配金の減額リスク

これも前述同様にファンド毎に異なり設備の新規購入タイミングで変わってきますが、

原価償却が終了した場合利益超過分配金が無くなるため、

結果として分配金が減少する可能性があります。

・FIT制度終了後の展望

国が電力会社に一定の価格で再エネ購入を義務付ける制度ですが、

期間は設備稼働開始から20年と決まっています。

20年後の制度終了後、どのような対応をしていくか注視する必要があります。

上記3点についてはファンド毎に適宜確認していくことが大事です。

基本的には上場が最も早いファンドからこれらの影響が出始めます。

まとめ

冒頭の四期平均の利回りでみると7銘柄において利回りは5.9%~6.3%となっています。

東証インフラファンド指数をみると上げ下げを繰り返しながらも、

緩やかな上昇トレンドになっているのがわかります。

大きな暴落もなく安定的に推移しており、どこに投資しても一定のリターンはあると思われます。

ですが、各ファンドをかみ砕いて見てみると、決算・財務データや再生可能エネルギーのデータ、

それぞれで特徴や違いがあることがわかりました。

リスクに直面した際の対応力や、将来への新規事業への取り組み方も併せてチェックしながら、

投資先を選定していくことも大事かと考えます。

各ファンド似たり寄ったりかと思ってたけど、

中身をみると結構違っているんですね!

投資する際の参考にします!

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