インフラファンド 銘柄【いちごグリーンインフラ投資法人 9282】調査と比較!利回り平均6%弱!

はじめに

・前回は「タカラレーベン・インフラ投資法人」について紹介しました。

・今回は「いちごグリーンインフラ投資法人」をわかりやすく、かみ砕いて紹介します!

今回はいちごさんですか!なんかおいしそうな名前ですね。

・・・このいちごは「一期一会」からとったらしいですよ。

あっそうなんですか。。まっかわいくて覚えやすいからいいです!

(いいんだ・・・)

たしかに覚えやすいですね!

今回も主な指標やインフラファンド特有の情報を織り交ぜながら紹介します!

いちごグリーンインフラ投資法人の概要

投資法人名いちごグリーンインフラ投資法人
証券コード9282
所在地東京都千代田区
決算期6月
上場日2016/12/01
投資主 Best3いちごトラスト・ピーティーイー・リミテッド 18.1%
いちご株式会社 5.8%
株式会社福邦銀行 2.3%

注目点!

  • インフラファンド市場に2番目の早さで上場した銘柄
  • 最大投資主は親会社でもあるいちご株式会社
  • 決算期は6月の年1回決算。

親会社は東証1部のいちご株式会社です。

「いちごオフィスリート投資法人」や「いちごホテルリート投資法人」の、

J-REITの運営もしている企業です。

分配金と利回り推移+利益超過分配金

1期目は未配当でしたが2期目から配当があります。グラフ・表を作成しました。

2期(17年6月)3期(18年6月)4期(19年6月)5期(20年6月)6期予想(21年6月)
分配金1,5684,2263,8653,8023,820
利回り4.436.416.136.645.28

上場後、6%弱の利回りを確保していました。6期目はコロナ禍もあり低下が予想されています。

・2020年度5期の分配金の中での利益超過分配金は2,190円、分配金に占める割合は57.6%でした。

えっ前回紹介されたタカラレーベン・インフラ投資法人だと、

利益超過分配金の割合は4% ~5%でしたけど。。高いですね。

タカラレーベン・インフラ投資法人が極端に低いというのがありますが、

この割合はインフラファンド全体でも高い部類に入ります。

投資家に大きく分配しているとも言えますが、

内部留保に回してないことになります。

IR資料でも今後この割合は大きく変わらないようです。

予想通り利益が出る分には問題ないのですが、

出なかった場合に分配金に回す余裕がなくなるのではないかと考えます。

投資口(株)価格推移

上場来からの投資口価格の月足チャートとなります。

・16年12月上場直後から下落が始まり、

 17年3月上場来安値¥44,000まで下がったのが最安値となっています。

 その後月足では陽線が続き、18年1月に最高値¥73,400を記録しました。

 現在、コロナ禍からその高値を更新する勢いで上昇が続いています。

格付け

取得情報無

上場中のインフラファンドにて、

唯一格付けを取得している情報がありません。

えーなんでですか?

いちご株式会社ではREITの運営をしていますが、

そちらでは格付けを取得しているため、ノウハウはあるはずです。

考えられるのは、

①取得するメリットより、コストの方が高いという判断。

②そもそも十分な格付けを得られない。

③取得しているが公開していない。

などが考えれらます。

財務・決算情報(営業利益・LTVなど)

営業利益など

上場来からの営業利益・経営利益などをグラフにしました。

・18年を最後に営業利益は徐々に低下しています。

LTV(Loan To Value:有利子負債比率)と借入金+固定金利利率

LTV=「57.8%」※2020年6月時点

いちごグリーンインフラ投資法人 IR

固定金利比率=完全固定金利

注目点!

・いちごグリーンインフラ投資法人の「LTV」はインフラファンド全体で最高値になっています。

上図のIR資料にもありますが将来的には割合は減らす計画になっているようです。

・「固定金利比率」については完全固定金利を採用しています。

太陽光設備のポートフォリオ

地域毎の設備の割合をグラフ・表にしました。

また保有資産総額と総パネル出力を調査しました。

※補足 46都府県を仮に下記に振り分けグラフ化しています。

東北⇒青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島

関東⇒東京、神奈川、埼玉、千葉、茨城、栃木、群馬

北陸⇒新潟、富山、石川、福井

中部⇒(山梨、長野、岐阜、愛知、静岡、三重)

関西⇒大阪、京都、兵庫、滋賀、奈良、和歌山

中国四国⇒(鳥取、島根、岡山、広島、山口、徳島、香川、愛媛、高知)

九州沖縄⇒(福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄)

北海道東北関東北陸中部関西中国・四国九州・沖縄
30.5%4.2%0%0%4.7%0%25.9%34.7%

保有資産総額=「104億円」※2020年6月時点

総パネル出力=「29.4MW」※2020年6月時点

注目点!

・北海道、四国中国、九州沖縄でそれぞれ凡そ1/3づつ保有しています。

  本州での保有割合は10%ほどと非常に少ないです。

 また、九州沖縄と一括りにしてしまっていますが、

 そのうちの9割以上は沖縄の1つの発電所が割合を占めています。

保有資産総額および総パネル出力はともに、

 全インフラファンド7銘柄中、7番目の規模となっています。

その他 優待制度について

「いちご Jリーグ株主・投資主優待」という優待制度があります。

1口以上保有にて、半年に一回Jリーグの観戦が可能になる抽選の権利があるとのことです。

詳細は下記リンクより。

投資主優待 | IR情報 | いちごグリーンインフラ投資法人
いちごグリーンインフラ投資法人サイト「IR情報(投資主優待)」ページです。いちごグリーンインフラ投資法人は、今後さらなる拡大が期待される「グリーンインフラ(太陽光発電等)」という新たなアセットタイプへの投資機会を提供し、長期にわたる安定性と成長性の両面を追求した運用を通じて投資主価値の最大化を目指します。

特徴とまとめ

主観も入っていますがいちごグリーンインフラ投資法人の特徴と傾向をまとめました。

親会社でもあるいちご株式会社

⇒J-REITでのアセットメント事業と、

 インフラファンド上場前から太陽光発電事業を展開しており、

 両観点から運営手法については実績があります

分配金に占める利益超過分配金の割合が高い。

 全インフラファンド7銘柄中高い部類にはいります。

 ⇒分配金に多く資金を回していると言えます。

  今後数年の計画でも同様の割合の維持をしていますが、

  もし何かしらの問題が発生し利益が減った際に余剰金が少なく、

  結果分配金が減るリスクもあると考えます。

格付けの所得情報無し

 全インフラファンド中、唯一取得している情報がありません。

 ⇒何かしらの理由あっての判断かと思いますが、

  格付けは相対評価に利用され易く、この情報がないのはデメリットと考えます。

営業利益が3期連続減少傾向

 ⇒IR資料等参考にすると元々計画があり、その計画通りの減少となっています。

LTVが非常に高い。

 全インフラファンド中、最も高い値になっています。

 ⇒借入金の割合が高い事を表しています。

資金借り入れはすべて固定金利。

 ⇒金利上昇を懸念する必要がありません。

太陽光発電所の総数は15か所で上場以来増設していない。

⇒増設する計画も見つけられませんでした。

太陽光設備の割合は本州を除く3地方にほぼ均等に分散されている。

 ⇒局所的な災害のリスク管理はされています。

  但し沖縄にある一つの発電所が非常に大きく、全体の30%超を占めています。

  もしこの発電所にてトラブルがあった際には大きく不利益になると考えられます。

 ⇒九州では近年電力の買取を拒否できる出力制御を頻繁に行っています。

  ですが九州にはほとんど配置されていないためそのリスクは軽微といえます。

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いちごグリーンインフラ投資法人をまとめました!

・発電所の増設計画が無い

・営業利益の減収計画

・LVTの減少計画

これら勘案すると当面は現状の借入金・設備を中心に

計画的に運営をしていくという意思があると考えます。

なるほど・・・余計なリスクを負わずに、

現状維持でこつこつとって感じですかね!

でも、今後成長していくのかちょっと不安です。。

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確かに成長戦略が希薄に見えてしまうかもしれません。

ただ、FITという制度自体が20年のため、

その着地点を見据えた戦略なのかもしれません。

トラブル時のリスク対応に不安を感じますが、

当面は計画通り安定した運営がされると考えています!

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